2017年6月21日、ワシントン・ナショナルズとマイアミ・マーリンズの試合が、マーリンズの本拠地で行われた。
ナショナルズの先発はマックス・シャーザー。
シャーザーは、7回までマーリンズ打線をノーヒットに抑え、ほぼ完ぺきなピッチングを披露した。
6回裏には、代打で打席に立ったイチローが、これまで見たこともないような空振りをする場面もあり、球場でもどよめきが起こり、話題を呼んだ。
また、シャーザーは、7回裏にクリスチャン・イェリッチをこの試合10個目の三振に仕留め、6試合連続2ケタ三振(10三振以上)も達成した。
シャーザーがノーヒット・ノーランを達成するのは確実かと思われた。
しかし、8回裏にドラマが待っていた。
シャーザーにおっては悪夢 マーリンズにとっては痛快な8回裏
8回裏、先頭打者のデレク・ディートリックを11個目の三振に打ち取り、いよいよシャーザーがノーヒット・ノーランを達成する期待が膨らんできたときであった。
しかし、シャーザーの思惑は、マーリンズの捕手、A.J.エリスに打ち砕かれることになる。
エリスがシャーザーから放ったゴロが、シャーザーが伸ばしたグラブに弾かれて、二塁ベースの前へ転々と転がり、内野安打となったのである。
さらに、その後、J.T.リアルミュートの内野ゴロを処理した後の一塁への送球をファーストのアダム・リンドが捕球エラーしたり、死球を出したりして、2アウト満塁に。
そして、ジャンカルロ・スタントンの打席で、シャーザーが痛恨のワイルドピッチ。三塁走者がホームに帰ってきて、ナショナルズは同点に追いつかれる。
さらに、スタントンにはレフト前ヒットを打たれ、1-2と一気に逆転を許してしまう。
結局、スコアは、ナショナルズ 1-2 マーリンズのまま、試合終了。
シャーザーは、ノーヒット・ノーランを達成するどころか、一気に負け投手になってしまった。シャーザーにとっては、悔やまれる8回裏の投球であっただろう。